New School

New School(ニュースクール)ってどういう意味?

2022-02-06

New-Schoolについて

New Schoolとは1990年代中盤から現在にかけて流行ったHipHop DanceHouse Danceを含むストリートダンスの総称のことです。

最近ではEXILEとかSnowManがテレビでパフォーマンスをしているのをよく見ますが、あんな感じのスマートでカッコいいダンスのことです。

ダンスは年代ごとに呼び方が異なり、

年代ごとの呼び方

  • 1970年代〜1980年代....Old School
  • 1980年代後半〜1990年代前半....Middle School
  • 1990年代中盤〜現在....New School

こんな感じで分けられ、年代を区別して認識されています。

今回はNew Schoolについて掘り下げ、ダンサーの役に立つ内容の記事となっています。

New School(ニュースクール)って何?

New Schoolは、1990年代以降から現在に至るまでに踊られてきた様々なダンスの総称で、主にHipHop DanceとHouse Danceを指します。(JAZZやReggaeもニュースクールと言われることもあります)

ダンスは年代ごとに呼び名が変わり、最近のダンスのことをNew Schoolと呼ぶことが多いです。

ストリートダンスの年表
ストリートダンスの年表

New School以前のダンスは主にOld Schoolと呼ばれ、1970年代から始まったダンススタイルのことを指しています。

Old School時代は、ギャング間の闘争や暴力の代わりにダンスで対決するようなバトル的な文化が根強く残っており、相手を威嚇するファッション(金のネックレスや指輪やジャージ)、時には法を犯す銃やドラッグなど、あまり市民から受け入れられる文化ではありませんでした。

当時のギャングには幅広く受け入れられ更生する人もいましたが、一般市民には壁の高いカルチャーだったようです。

しかしネイティブ・タン(Native Tongues)の誕生によりHipHop界は一変します。

ネイティブ・タンとは、今までのHipHopの暴力的な要素や、違法な銃・ドラッグを排除し、ただ純粋にHipHopを楽しむという人種のことです。

HipHopのダンスが好き、音楽が好き、雰囲気が好き、こんな感じで純粋にHipHopを楽しむ人が増え、New Schoolは大衆に広がり人気を集めるのです。

イメージを画像で伝えると、

RunDMCの画像

↑こんな感じのひとたちが、

ネイティブ・タンの画像

↑こんな感じにスマートに変身したのがNew Schoolの大きな変化のように思います。

トゲが無くなって丸くなる感じで、それによりNew Schoolは多くの人に親しまれるようになります。

また、Old Schoolのダンスの人気が衰退してきており、その受け皿的な役割を担ったのもNew Schoolなのです。

今でもそうですが、少し昔の歌やダンスを見ると時代を感じることってありますよね?

どの時代にも流行り廃りは存在していて、1990年代の人々も古いOld Schoolのダンスより新しいNew Schoolのダンスを好んでいました。

そのため、Old Schoolのダンスは時代遅れ、カッコ悪いというレッテルが貼られ、全く踊られなくなってしまいます

アメリカでOld Schoolを踊っていたダンサーがアメリカで稼げなくなったため、日本に来日しワークショップをしたりします。
ブガルーズのスキーターラビットを筆頭に各ジャンルのオリジネーターが来日し日本に本物のダンスを伝えた結果、日本のダンスのレベルが飛躍的に高くなりました。

New School(ニュースクール)ダンスの特徴

New School時代のダンスの特徴を一言でいうと、『何でもありのフリースタイル的なダンス』と私は解釈しています。

HipHopは、昔のダンスステップを軸によりカッコよく進化させたり、ジャンルの垣根を超えた自由な表現を追求しているように思います

私見になりますが、Popとの相性が抜群に良く、HipHopの中にPop的な要素を取り入れているチームが多く非常にカッコ良く進化しています。

Houseの場合も同様で、Old Schoolのようなステップ、さらに昔のソウルダンス的なステップをミックスさせている一方で、ブラジルの民族的で伝統的なカポエラの要素を取り入れたり、もはやカッコよく見えれば何でもありのようなスタイルです。

このような感じでNew Schoolは昔の色々なダンスジャンルの要素を取り入れ、フリースタイル的に進化しているダンスです。

New Schoolの有名なダンサー

New Schoolで外すことのできないダンスチームがアメリカのElite force(エリート・フォース)です。

マライアキャリー、マイケルジャクソンのバックダンサーで、世界にNew Schoolダンスを広めたオリジネーターです。

リーダーのBuddha Stretch(ブッダストレッチ)はソウルトレインを見てダンスを始めたいわゆる、HipHop第2世代の人で、最初はOld SchoolのPopin'やBreakin'を踊っていたそうです。

後に全てのジャンルのダンスを踊ったり、作詞作曲、MC、DJなどをこなし、HipHopの生き字引となるような伝説的な人です。

彼はOld SchoolとNew Schoolの溝を埋めると決意し『HipHop』の素晴らしい概念を普及させるために活動をしています。

Buddha Stretch(ブッダストレッチ)

何のジャンル?と聞かれたら、答えようがないくらいBuddha Stretch(ブッダストレッチ)イズムが炸裂しているダンスです。

これが本物のHipHopです。

日本人では、2003年にJAPAN DANCE DELIGHT Vol.10で優勝したELECTRIC TROUBLEをチョイスしました。

かなり古い映像ですが、Popを混ぜたHipHopで、尚且つ色気があり当時かなりの衝撃を受けたのを覚えています。

音ハメのダンススタイルのオリジネーターで、今はWRECKING CREW ORCHESTRAとしても活躍しています。

以上がNew Schoolについての考察でした。

それじゃ、See you next time!!

  • この記事を書いた人

ダンスの歴史書の先生

ブラックカルチャーを心底リスペクトしダンスが好きな30代。 ダンスを知らない人にはダンスの魅力を、ダンスをしている人にはもう一段階上手くなるような情報や歴史を面白く伝えるメディアです。

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