タップダンスとはタップシューズと呼ばれる金具の付いた靴を履き、足でリズムを奏でながら踊るダンスのことです。
1800年代のアメリカ黒人文化より生まれ、現在も踊られているダンスの1つです。
ストリートダンスではなくモダンダンスに分類され、フォーマルな衣装で渋くカッコよく踊られることが多いです。
今回はめちゃくちゃカッコいいタップダンスについて詳しく解説します。
タップダンスってどんなダンス?

タップダンスとはブラックカルチャーが起源で、タップシューズを履いて音を奏でるダンスです。
ブラックカルチャーだけあってJazzやFUNKミュージックとの相性が良く、渋カッコいいダンスです。
タップダンスの歴史
タップダンスは1800年代のアメリカ黒人文化の中で誕生します。
元々アフリカ大陸に住んでいた黒人たちは、15世紀頃から西欧が発展するにつれて労働力として強制的に連行され、奴隷として働くようになりました。
彼らはプランテーションと呼ばれる大規模農園で過酷な労働を強いられ、過労死する人や栄養失調で亡くなる者、時には暴力を受けて亡くなる人が出ました。
そんな彼らの唯一の楽しみが労働後の音楽やダンスだったのです。
お金が無かった彼らは、ドラムやボンゴなどのパーカッション(打楽器)を中心に音楽を奏で、同時に歌やダンスを楽しんでいました。
しかし、黒人に対しての規律が厳しかった当時のアメリカで、黒人の唯一の楽しみであるドラム演奏が禁止されてしまいます。
そこで黒人たちは『ドラムがダメなら足でリズムを奏でよう』と、ドラム代わりに足音でリズムを奏でるようになり、これがタップダンスの起源と言われています。
普通の靴で地面を踏んでも音が出ないので、当時はアメリカ貨幣(コイン)や瓶のふたの王冠を靴に付けて大きな音を鳴らしていました。
リバティコインというお金を靴に取り付けて踊る人が大勢いました。「自由なんて嘘っぱちだ」というメッセージがあり、白人に対する小さな抵抗だったと言われています。
タップダンスの仕組み
タップダンスは普通の靴を履いても音が出ないので、タップシューズと呼ばれる靴を履いて踊ります。

タップシューズの裏側には爪先にボウル、かかとにヒールと呼ばれる金具がついており、これにより音が大きく出る仕組みになっています。
また、床も色々な種類があり、基本的にはタップボードと呼ばれる専用の床を使用します。
他にも普通のフローリングを使ったり、べニアを合わせた合板を使ったり、消音の為にクッションフロアを使ったりもします。
タップダンスの種類
タップダンスは『リズムタップ』と『シアタータップ』の2種類あります。
リズムタップはその名の通りビートを刻みながら踊るダンスで、シアタータップはミュージカルで踊るような気品の高い感じのダンスです。
個人的にはリズムタップはストリートダンスっぽさが残っていて、シアタータップはバレエのようなアカデミックなダンスのイメージ!!
座頭市のパフォーマンスはリズムタップの典型的なスタイルですね。
タップダンスを踊る有名人
タップダンスを踊る代表的な有名人をまとめてみました。
オリジネーターから最近の人まで、個人的に好きな人をピックアップしています。
ビル・ボージャングル・ロビンソン
彼は『タップの神様』と呼ばれており、タップダンスのオリジネーターといってもいい人です。
黒人の楽しみから発祥したタップダンスを人前でパフォーマンスとして確立したのは彼の偉業です。
1934年にこれだけ素晴らしいパフォーマンスができるのには驚愕です。
セビアン・グローバー
セビアン・グローバーは現在世界一タップが上手なダンサーとして知られています。
足でこれだけのリズムが奏でられるのには驚きます。正直、ドラムよりすごいです。
熊谷 和徳
熊谷 和徳さんは日本で有名なタップダンサーです。
従来のタップの概念に囚われることなく様々なパフォーマンスを繰り広げ、タップの可能性を広げている存在です。
Hideboh
座頭市を監修したHidebohさんは北野武からも一目置かれるタップダンサーです。
父親もタップダンサーでサラブレット家系に生まれながらも努力を重ね他を追随させない眠らないウサギです。
添付しているShowは感動して涙が出るほどの完成度です。
小堺一機
動画が無く残念ですが、ごきげんようで有名な小堺一機さんもかなりの腕前です。
Hidebohさんや玉野和紀さんとの共演もしており、趣味の域を超えたテクニックの持ち主です。

実際にタップダンスを動画でみてみる
タップダンスを極めるとこんな風になるんだなって動画があります。
世界で700万回以上再生されたタップダンスのパフォーマンスです。
めっちゃ姿勢がいいです(笑)
タップダンスはアカデミックな印象を持たれがちですが、ストリートダンス出身の人も多くいてストリートっぽい型を崩したダンスも登場しています。
BRONX、Fire Works、Perfect Combustionで活躍していた群青はタップダンサーに転身しました。
彼のスタイルはストリートっぽくて、タップダンスのイメージが変わります。
めちゃくちゃカッコいいので必見です!
以上がタップダンスについてのまとめでした。
それでは、See you next time!!