ダフト・パンク(Daft Punk)は1993年にフランスで結成された電子音楽デュオです。
メンバーは、ギ=マニュエルとトーマ・バンガルテルの2人で、元々彼らは学校のクラスメイトでした。
音楽の趣味が合う事から最初はバンドを結成し、その後電子音楽デュオとしてデビューしました。
彼らの活躍は目覚ましく、電子音楽界の頂点に君臨しダンス界や世界のクラブシーンに大きな影響を与えました。
日本でもテレビやCMで頻繁に使用されており、『あっ、この曲か!』ってなる人が多いはずです。
今回は音楽界、ダンス界に多大な影響を与えたダフト・パンク(Daft Punk)について詳しく書き留めておきます。
ダフト・パンク(Daft Punk)とは?
1987年メンバーのトーマとマニュエルが知り合い音楽の方向性で意気投合し、もう一人クラスメイトであったローラン(フェニックス のギタリスト)を誘い『Darlin’(ダーリン)』というバンドを結成します。
その後ギターのローランが脱退し、1993年にDaft Punkとして再出発したのが結成の経緯になります。
テレビやメディアへの露出は極めて少なく、素顔もヘルメットを被っていて謎に包まれている2人です。
そんなDaft Punkの魅力を解説します。
ダフト・パンクの意味と由来
最初は『Darlin’(ダーリン)』というバンドを結成し活動を行います。
しかし、イギリスの音楽誌メロディ・メーカーに『a daft punky thrash』(転げ回るくらい間抜けなパンクだ)と酷評されます。
この頃ギターのローランが脱退。
2人はこの『a daft punky thrash』という言葉を気に入りそのままユニット名にし、1993年Daft Punk(間抜けなパンク)として再出発し数々の伝説を築くことになります。
ダフト・パンクの素顔について
ダフト・パンクの2人は基本的に素顔を出さずに活動しています。(パパラッチに撮られたりはありましたが...)
日本で言うところのGreenとかAdoとかと同じで感じです!
金色のマスクがマニュエル、銀色のマスクがトーマです。
素顔を公開しない理由に関しては諸説ありますが、
素顔を公開しない理由
- 1999年9月9日9時9分にコンピューターがバグを起こし機材が爆発する事故に遭ってサイボーグになったから
- 架空の人物に興味があり実際に架空の人物になったから
- クラフトワークやジギー・スターダスト、KISSのようになりたかったから
なかなかブッ飛んだ言い分です(笑)
それくらいなきゃ世界の優れたクリエイターにはなれないのでしょう。
最新のヘルメットは「スパイダーマンの最新作を手がけた」ハリウッドの特殊効果チームが製作したものです。
手の込みようが凄まじいです...
解散理由について
Daft Punkは『今日限りで解散します』みたいな、明確な意思表明はしていません。
しかし2021年にDaft Punkの公式YouTubeに上がった Epilogue(エピローグ)という動画で解散を示唆する内容を投稿しています。
Epilogue(エピローグ)とは劇の最後に演者が観客に向かって述べる言葉のこと。
簡単に内容をお伝えすると、2人が荒野を歩いていて、銀色のマスクを被ったトーマの歩くペースが落ちていきます。
28年間の活動を通して、Daft Punkの活動に満足したのか、方向性にズレが生じたのかは明らかにされていませんが、映像では2人に距離ができたような描写があります。
そして最後には、銀色のマスクを被ったトーマの自爆装置を金色のマスクを被ったマニュエルが押し、木っ端みじんに吹き飛びます。
映像に会話や文字の描写は無く、エヴァンゲリオン並みの迷宮ストーリーとなっています(笑)
動画の最後には、初期の頃にリリースされたDa Funkのリンクが張り付けており輪廻転生を示唆するみたいな噂もあります。
おいおい、爆発すんのか~い
ちょっと衝撃的な最期なのですが、彼らにとって『解散=死』なのだと私は感じました。
始める時は簡単でも終わらせ方が難しいことは世の中にたくさんあります。人気連載を持つ漫画家さんだったり、アスリートやDaft Punkのようなアーティストだったり。利権が絡むと彼らの意思に反して続けたい人が出てくるからです。Daft Punkの最期は見事だったように思います。
ダフト・パンク(Daft Punk)の成し遂げた偉業
受賞歴
記憶に新しいところでいうと、2013年に行われた第56回グラミー賞です。
主要部門となる「最優秀レコード」、「最優秀アルバム」を含む5部門で受賞し世界にその存在を知らしめました。
第56回グラミー賞
- 最優秀レコード(Record Of The Year)「ゲット・ラッキー (Get Lucky)」
- 最優秀アルバム(Album Of The Year)「ランダム・アクセス・メモリーズ」
- 最優秀ポップ デュオ/グループ(Best Pop Duo/Group Performance)「ゲット・ラッキー (Get Lucky)」
- 最優秀ダンス/エレクトロニカ(Best Dance/Electronica Album)「ランダム・アクセス・メモリーズ」
- 最優秀エンジニア・アルバム(Best Engineered Album, Non-Classical)「ランダム・アクセス・メモリーズ」
その他にも、
- 2009年 グラミー賞 最優秀エレクトロニック・ダンス・アルバム賞・最優秀ダンス・レコーディング賞
- 2014年 グラミー賞 最優秀エレクトロニック・ダンス・アルバム賞 ビルボード・ミュージック・アワード トップ・ダンス・アルバム賞
- 2016年 MTV Europe Music Award for Best Video
などなど、数えきれないほどの賞を受賞しています。
名実ともに世界のトップに君臨する電子音楽デュオなのです。
コラボしたアーティスト
代表的なところで行くと、
- 2013年ファレル・ウィリアムス『Get Lucy』
- 2016年ザ・ウィークエンド『I Feel It Coming』『Star boy』
コラボした楽曲はいずれも大ヒットし、一世を風靡しました。
2007年TERIYAKI BOYZに「HeartBreaker」を提供して話題になりました。
松本零士との異色コラボ
Daft Punkの出身地フランスでは1980年に松本零士のキャプテンハーロックが放送されていました。
それ以来松本零士の大ファンであった彼らは、どうしても彼にMVを作ってもらいたく依頼を行います。なかなか首を縦に降らない松本零士を口説くために直談判し足しげく通ったと言われています。
彼らの熱意に根負けした松本先生が承諾し、コラボが実現します。それが、2001年の2ndアルバム『Discovery』です。
松本零士とコラボしたMVはいずれも桁違いの再生数です。
1番有名なOne More Timeは4億回越えです。
トロン:レガシーの楽曲製作
トロン:レガシーはウォルト・ディズニー・ピクチャーズが製作した映画で2010年に公開されたSF映画です。
その楽曲をDaft Punkが手がけています。
写真から見ても分かるのですが、彼らの世界観とマッチしていますよね。
劇中でダフト・パンクの2人がDJ役で出演しているシーンもあります。
ダフト・パンク(Daft Punk)がダンス界に与えた影響
電子音楽の歴史は1960年代頃まで遡り、ドイツのKraftwerk(クラフトワーク)が1960年代半ばから活動をしていたり、イタリアのジョルジオ・モロダーが1970年頃からシンセサイザーで音楽プレイをしていました。
1960年~1970年代の電子音楽で素晴らしい楽曲はたくさんあるのですが、キャッチーさや演奏の技術を1段階も2段階も上げたのがDaft Punkのように思います。
音楽の完成度が高く、多くの人を魅了する『中毒性のある音楽』を創造したのがDaft Punkの功績だと思います。
それはダンス界でも同じで、彼らの音楽がShowで使われるだけで盛り上がるシーンを幾度となく目にしてきました。
また、彼らの音楽はジャンルを超越していて、Houseで使うダンサー、HipHopで使うダンサー、Old SchoolのPop、Lockで使うダンサー、Breakin’の世界大会BOTYにおいては何回使われたか分からないくらい多用されます。
さらに『Get Lucy』はどこかソウルのような雰囲気や70年代ディスコの雰囲気も併せ持つ不思議な音楽です。
これだけジャンルを超えて使われ続ける音楽は他には無いように感じます。
ダフト・パンク(Daft Punk)の代表的な楽曲を使ったShow
ただDaft Punkの代表的な曲を紹介しても面白味がないので、Daft Punkの楽曲を使った素晴らしいShowを紹介します。
パフォーマンス用に編集されてたりしますが、随所にダフトパンクイズムだ出ている感じです。
Technologic
冒頭に使われているのがダフト・パンクの『Technologic』→Beastie Boysの『Ch-Check It Out』→Isoppのボイパ→CAPSULEの『Starry Sky』
全て完璧にかっこいい仕上がりの最高のShowです。
ダンサーは必見です。
Daft Punk - Harder, Better, Faster, Stronger
2005年のBOTYのGuest Showです。
Hilty & BoschとCo-thkooのLockとPopの融合したShowは世界に衝撃を与え、Daft Punkの楽曲を使った代表的なShowになりました。
4:30頃から『Harder, Better, Faster, Stronger 』という楽曲が使用されています。
まとめ
- Daft Punkはフランス出身の電子デュオ
- 解散まで一切素顔を公表せずヘルメットを被ってプレイした
- ダンス界に新しい風を巻き起こしダンサーが愛する楽曲を多く提供した
- 実績も申し分なくグラミー5部門を受賞
- 現在は引退しているが未だにリリースした楽曲は愛されている
以上、Daft Punk(ダフト・パンク)のまとめでした。
最後におまけで動画を1つだけ紹介します。
歴史的事件と語り継がれる2013年のグラミー賞授賞式の動画です。まったくメディアに露出しない彼らがグラミー賞の授賞式に来て演奏を披露したのです。
しかも、メンバーがマジでヤバい....
ポイント
- ボーカル : ファレル・ウィリアムス
- ボーカル:スティービー・ワンダー
- ギター : ナイル・ロジャース
- ドラム : オマー・ハキム
- ベース : ネイザン・イースト
- ギター : ポール・ジャクソン・ジュニア
- キーボード:クリス・キャスウェル
少しでも音楽をかじった人であれば、目ん玉飛び出るメンバーです。
テンション上がって眠れなくなる動画です(笑)
それでは、See you next time!!