ブレイクダンスに欠かすことのできない要素が音楽です。
ブレイキンのバトルではDJが即興で音楽をかけ、ダンサーが即興で踊っていますが、そもそもどんな音楽がブレイクダンス使用されているか分からないですよね。
ブレイクダンスに限らずダンス全般において最も重要なのが音楽と踊りの個性と言われています。
実際にパリオリンピックの採点基準にも『音楽性(ミュージカリティ)』という項目があり、ブレイクダンスと音楽は切っても切り離せない関係です。
この記事ではブレイキン歴20年の僕がブレイキンのおすすめの楽曲を10曲紹介します!
この記事の内容
- ブレイクダンスにどんな曲があるのか知りたい
- どんな曲で練習していいか分からない
- いつも流れているブレイキンのあの曲って誰の曲
少しだけブレイクビーツの歴史を振り返りながら、上記悩みを解決できる内容となっています。
ブレイクビーツの歴史

ブレイクダンスで使われる"ブレイクビーツ"は、DJクールハークによって考案された音楽と言われています。
ブレイクビーツの生みの親
1970年代のニューヨークのブロンクス地区が歴史の舞台です。
当時のニューヨークでは、ブロックパーティと呼ばれる、住んでいる区画(ブロック)での歌やダンスのイベントが盛んに行われていました。↓↓

このブロックパーティーで演奏していたDJクールハークが、
音楽の間奏の方が盛り上がるんじゃね??
という、歴史的な発見をします。(今でもその名残がありますが、歌のパートよりも間奏の方が踊りが激しくなりますよね。)
クールハークはターンテーブルをミキサーで繋ぎ、音楽の間奏ばかりを流すテクニックを生み出します。
間奏は英語で"Break"と言いますので、その間奏ばかりを流し続けたのが"ブレイクビーツ"、そこで踊る人を"Break-Boy"→"B-boy"と呼ぶようになりました。
これがブレイクビーツの起源です。
DJクールハーク....ジャマイカ出身で12歳の時にブロンクスに移住。世界3大DJの一人で、"ヒップホップ界のゴッドファーザー"と呼ばれる。
もっと詳しく知りたい方は>>ブレイクビーツ(Break Beats)ってどんな音楽?をご覧ください。
ブレイクダンスのオススメの曲10選

ブレイクダンスにおすすめの音楽を10曲ご紹介します。
これらの曲は、ブレイクダンスの歴史において非常に重要な役割を果たしています。
若い人も"なぜこの曲が支持されているのか"が分かるように解説しますので、参考にしてみたください。
Give It Up Or Turn It A Loose/James Brown(1969年)
ジェームスブラウンの1969年に発表された楽曲で、ブレイキンに限らずありとあらゆるダンスで使われています。
1969年に作られた音楽で、現代の若者がダンスをしてるって本当に凄いことで、世代を超えて愛されるとは正にこのこと。
この曲を聴くだけで、ありとあらゆるバトルが蘇ります。(再生ボタンを押したらそのまま聞くことができます↓↓)
It's Just Begun/The Jimmy Castor Bunch(1972年)
この曲がリリースされた当時も注目をされていましたが、何と言っても映画『フラッシュダンス』で使用されたことによって爆発的にヒットしました。
作中でRock Stedy Crewのクレイジーレッグス、傘を持ってムーンウォークをするミスターフリーズが登場し世界中にブレイキンブームを巻き起こします。
ブレイキンの夜明けとなったのがこの曲です。(再生ボタンを押したらそのまま聞くことができます↓↓)
The Mexican/Babe Ruth(1972年)
この楽曲はDJ達にサンプリングされて有名になった曲です。
もともとはイギリスのロックバンドBabe Ruthによって創られた音楽で、First Base (1972)というアルバムに収録されている曲です。
女性のリードボーカルがかっこよく、バトルで多く使われます。
Apache/The Incredible Bongo Band(1973年)
1973年と翌74年に1枚ずつアルバムを出しただけなの伝説的グループ。
Michael Vinerという白人が中心となり、一時的な実験的プロジェクト(B面を埋め合わせるため)として始動したと言われています。
リンゴ・スター、ジョー・サンプル、デイヴィッド・T・ウォーカー等のメンバーが参加していたと言われている。
アフリカバンバータはこの歌を「ヒップホップ界の国歌だ」としている。
The Breaks/Kurtis Blow(1980年)
こちらの楽曲はHipHopで商業的に初めて成功した曲です。詳しくはこちら>>カーティスブロウ
1980年にリリースされ、50万枚以上を売り上げた初めてのHipHop楽曲として知られています。
Planet Rock/Afrika Bambaataa & The Soulsonic Force(1982年)
アフリカバンバータがリリースし有名ではありましたが、ブレイキンのイメージが付いたのがテレビ番組がきっかけでした。
1984年に一度だけ放送された、世界初のHipHop番組「Graffiti Rock(グラフィティ・ロック)」で使用され、この楽曲とブレイキンのイメージがより強固になりました。
NYCB(New York City Breakers)が全身タイツで踊った伝説的な番組ですね。
Rockit/Herbie Hancock(1983年)
日本では踊るさんま御殿などで使用され知られていますが、長年ブレイキンの世界で愛されている曲です。
Herbie Hancock(ハービーハンコック)の舞台では、ELECTRIC BOOGALOOSとROCK STEADY CREWに所属しているSUGA POP(シュガー ポップ)がパフォーマンスを披露していることでも有名です。
It's Like That/Run-D.M.C.(1983年)
Run-D.M.C.のデビュー曲でもあり、adidasを流行らせた曲でもあり、ダンスバトルを世の中に浸透させた曲でもあります。
このPVがHipHop界に与えた影響は計り知れません。
Breaker's Revenge/Arthur Baker(1984年)
Arthur Baker(アーサーベイカー)はヒップホップとエレクトロのパイオニアとして知られています。
アフリカバンバータのプロデュースも手掛けた彼のBreaker’s RevengeはB-boyに最も支持されている曲の一つです。
映画『BEAT STREET』(ビート・ストリート)の楽曲も彼が手掛けています。
Zeb-Roc-Ski/Keep Prepared for the Battle(1999年)
1980年代後半から1990年代はブレイクダンスの衰退期となり、HipHopの全盛期を迎えます。
そんな中、ブレイキンを再び盛り上げた楽曲がKeep Prepared for the Battleです。
ドイツのHipHopレーベルMzee(エムジー)の創設者Zeb-Roc-Ski(ゼブロックスキー)と、スイス生まれのDJでありクリエイターのDef Cut(デフカット)(彼もMzee所属)が共演し、出来上がった曲です。
主にBOTYのサントラを手掛け、ブレイキンの世界を盛り上げてきた二人です。
【番外編】ブレイキンのマニアックな曲

番外編としてマニアックな曲を少しだけご紹介します。
どちらかというと、紹介する楽曲を使ったShowの方がインパクトがあります(笑)
Axel F/Harold Faltermeyer(1984年)
ビバリーヒルズコップのテーマ曲として書き下ろされたこの楽曲ですが、2002年のBOTYで一撃が使用したことでブレイキンの世界で有名になりました。
シンのヘッドスピンとこの楽曲が見事にマッチしてカッコいいです。
Hot Music/Soho(1989年)
SohoはPal Joeyの別名で、Pal Joeyの方が世間的には知られています。
DA PUMPがこの楽曲で踊っていてめちゃくちゃカッコよかったのを覚えています。
Twilight 22/Electric Kingdom(1983年)
映画『BEAT STREET』で使用されて有名になった楽曲で、Popperが使用することが多く黄帝心仙人なども使用しています。
2004年のBOTYで衝撃的な使われ方をして、記憶に焼きついたB-boyが多いはずです....
問題の箇所が下記↓↓(サムネ設定されてなくて、再生ボタン押したら該当の箇所が再生されます↓↓)
どこでPop打ってんだよって感じです....
以上が、ブレイキンでよく使用されているオススメの楽曲のご紹介でした。
是非この楽曲で踊ってみてください。
Apple Musicでは、これらの楽曲を1ヶ月無料で試すことができます。
この機会に是非入ってみてください。
それじゃ、See you next time!!