よく音楽やダンスでグルーブという言葉が使われますが、なんとなく理解できるものの、正確な意味を知っている人は少ないはずです。
『あの人グルーブ感あるね』『いいグルーブ出してるね』.....
褒めていて、いい雰囲気出してるってのは分かる!!
音楽やダンスシーンではとっても大事な言葉で、この言葉の意味を知らないと上達しないとまで言われています。
今回は知っているようで知らないグルーブについて書き留めておきます。
知っているようで知らないグルーブとは?
そもそもgroove(グルーブ)とは辞書で調べると溝という意味です。(レコードの溝という意味もあります。)
1960年代のジャズ・ソウル・ファンクなどのブラックミュージックに関わる人が好んで使用しており、明確な定義は無いものの、
グルーブの意味
- ビートに乗った演奏や踊り
- ノリの良い演奏や踊り
- 心地良いフィーリングのループ
言語化するのが難しいですが上記のような意味合いで、感覚的に素晴らしいと感じた時に使われることが多いです。
グルーブを論理的に説明
グルーブは言語化するのが非常に難しいですが、ダンサーのIsoopさんがグルーブについて図解しています。
簡単に要約すると、
グルーブとはカウントを遅らせて取り、尚且つそれが一定であること。
と説明しています。
ちょっと難しいので簡単に説明します!!
ダンスは基本的に8カウントで踊ります。
8カウントは2小節で、4カウントで1小節になります。「ワン、ツー、スリー、フォー」で1小節。
これらを踏まえて、ダンスの歴史書的図解が下記↓↓
この図は4カウント、1小節を表しています。
上の黒い方は4カウントを正確に取った場合の図で、下の赤い方が少し遅れてカウントを取った図になります。
グルーブ感を持っている人のリズムの取り方は赤線のような感じで表す事ができます。
グルーブ感のあるカウントの取り方
- 少し遅れてカウントを取る
- 遅れてカウントを取るも、リズムは一定
このことにより、観客は「間」を感じます。
観客は通常のリズムで音を聞いていますので、ダンサーが遅れてリズムを取ると「正確なリズムで待っていたのに来ない」と間を感じます。
通常のカウントより少し遅れることで、心理的に「まだダンスが来ない」と息を呑む間を感じるのです!
この「間」こそが観客をステージに引きずり込む魔法で、グルーブと呼んでいるのです。
グルーブをダンサー目線で考える
FAB5BOOGzのTETSU-Gさんが以前『ビートでなく音楽で踊れ』と話されていて、未だに僕はここを意識して踊っていたりもします。
ダンサーさんなら理解できると思いますが、そもそもダンスは音楽があって初めて成立するものです。
従って、音楽を無視した踊りは評価されませんし、音楽のどの部分を聞いてダンスに表すのか腕の見せ所でもあります。
音楽はドラム、ベース、ギター、ヴォーカルなど様々な要素が組み合わさり構成されています。
どの部分を聞いてダンスとして表現するかは自由ですが、一流のダンサーになれば、その人が聞いているように音楽が聞こえる現象が起こります。
それがよく分かるのが下記バトル↓↓(25万再生のうち200回は僕です)
例えばこのバトルでは、1曲目のRelight my fireでは、ビート(リズム)で踊る箇所もありますが、ボーカルの歌に合わせて踊るシーンがあったり、Popperの地獄君がテンポが速い曲でHouseを踊ったりしています。
2ムーブ目はマイケルジャクソンの曲ですが、マイケルの「ポーッ」とか「アッ」という部分を踊りに取り入れています。
これが『ビートでなく音楽で踊れ』の極みであり、最高のグルーブ感を持ったダンスだと僕は思います。
以上をまとめると、
グルーブ感を持ったダンサーとは
- 遅れてカウントを取ることができ、尚且つ一定のリズムで踊ること
- 音楽の構成要素である、ドラム、ベース、ヴォーカルなど、どの音楽でもダンスで表現できること
上記のように僕は感じています。
グルーブ感が溢れる有名ダンサー
僕が独断と偏見でグルーブ感に溢れるダンサーを紹介します。
グルーブのある人って、色気も同時にあるんですよね...
みんなセクシーでエロさ全開です。
UU/花井伸二・Be Bop Crew
Yokoi/ELECTRIC TROUBLE・WCO
TETSU-G/FAB5BOOGz
グルーブを身に付けるには?
グルーブを身に付けるためにはどうしたらいいのでしょうか?
Seiji氏が以前話していたのですが、
昔はダンスといっても音楽が入り口で、音楽を聞いて見よう見真似でダンスをしていた。
今はどちらかというと、体の動かし方やトレーニングなどスポーツ的な入り方のダンサーが多くなった。
その為、グルーブ感がなかなか身に付かないように思う。
上記がグルーブを持っているか否かの違いです。
つまり、音楽を大事に聞いてそれを表現することがグルーブ感を身に付ける一歩目という訳です。
最後にYoshibow氏とWild Cherryさんのダンスの格言を添付しています。
グルーブを身に付ける為に最も大事なことなんじゃないかと思います。
以上が、グルーブに関しての僕の考察でした。
ダンサーも音楽をやっている人もグルーブを身に付け、唯一無二の存在を目指して頑張りましょう♪
それじゃ、See you next time!!