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なぜダンサーやラッパーはニューエラのキャップを被るのか?

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NEW ERAの解説文のアイキャッチ

ダンサーやHipHop系のアーティストがニューエラ(NEW ERA)のベースボールキャップをよく被っていますが理由をご存知でしょうか?

元々New Eraは「New Era Cap Company(ニューエラ・キャップ・カンパニー)」として、1920年にアメリカで誕生した帽子制作会社です。

最初は紳士用の帽子を製作していましたが、1930年代べーブルースの登場により人気になっていたMLBに注目し、ベースボールキャップも手掛けるようになりました。

1934年にインディアンスに帽子を提供、1940年にはメジャーリーグやマイナーリーグへ販売を開始、1950年代にはドジャースとの契約、1990年にはMLBの全てのチームに帽子を提供するまでに成長し、現在では日本や韓国のプロチームにも提供しているグローバルな会社です。

そんなベースボールキャップをなぜダンスやHipHopシーンで被るようになったのか、歴史と共に紐解きます。

ニューエラの歴史

New Eraの創業時の写真
New Era公式ページより

最初にニューエラの歴史を簡単にご紹介します。

歴史を知ることでNew Eraの素晴らしさがより理解できると思います。

ニューエラとは?

New Eraは1920年、エルハルド・クック(Ehrhardt Koch 1886–1954)により設立された会社です。

彼はミラー ブラザーズ キャップ カンパニー(Miller Brother's Cap Company)という会社で18年間、帽子作りの基礎を学び、1920年に姉や同僚などからの資金援助で""Eクック・キャップ会社""を設立しました。

2年後の1922年、社名を""ニューエラ・キャップ""に変更し現在もこの名前で続けられています。

ニューエラ(New Era)とは日本語で「新時代、新紀元」の意味です。

1932年、創業者エルハルド・クックの息子ハロルドが経営に参画すると、ベーブルースなどの登場により人気となっていたMLB(メジャーリーグベースボール)の帽子作りに参入します。

2年後の1934年にはMLBのインディアンスに帽子を提供するまでに成長します。

1940年代には今では当たり前となったサイズ調整可能な帽子を開発し、野球のみならず工場勤務者向けの帽子を制作し会社を成長させます。

ハロルドの先見の明や経営手腕により、ニューエラは年々成長していきます。

1950年にはドジャースと契約、1974年時点でMLBの24チーム中20チームがNew Eraと契約、1993年にはMLB全てのチームに帽子を提供し、確固たる地位を築きます。

New Eraの転機

ハロルドとニューエラの帽子の画像
https://www.neweracap.jp/pages/100th-anniversary より

1970年代の後半から1980年代に、アメリカでHipHopカルチャーが誕生します。

当時はRun-DMCが中心となり、adidasのジャージ、KANGOLのハット、金色のネックレス、など""The HipHopファッション""を生み出します。

adidasの公認アーティストとなったRun-DMCは、若者のファッションリーダーに君臨し、流行を席巻しました。

詳細はこちらを→Break Dance(ブレイクダンス)の衣装とファッションについて

1990年代に入ると、HipHop界も大きく変わり、50cent、Dr.Dre、Jay-zなど新しいリーダーが登場するようになります。

そんな中、1996年に映画監督で有名なスパイク・リーが、「赤いヤンキースのキャップ」をニューエラ社にオーダーします。↓↓

スパイクリーの画像

今では様々な色のキャップは当たり前だったけど、当時はそれぞれの球団の色のキャップしか無かったんだ!

この出来事以降、キャップの色のバリエーションが増え、圧倒的にな支持を集めます。

New Eraが本格的にファッションの世界に浸透をし始めたのです。

ダンサーやHipHopアーティストがニューエラのキャップを被る理由

New Eraのフラッグロゴ
New Eraのフラッグロゴ

1996年に映画監督スパイク・リーのオーダーを皮切りに、キャップのバラエティが増え、今では当たり前になった↑↑フラッグロゴ↑↑もこの時に誕生します。

なぜHipHopのアーティストやダンサーが好んでニューエラのキャップを被るのか解説します。

レペゼン的な意味合い

よくレペゼン○○と耳にしますが、正確には「represent」で、『代表する、象徴する』という意味があります。

1990年代のHipHop系のラッパー≒ギャングみたいな時代でしたので、縄張りや地元意識みたいなものが強い人が多かったです。

そのため、地元をレペゼンするのに象徴的なベースボールキャップを被ったのではないかと言われています。

NY出身の、Jay-zや50Centはニューヨークヤンキースのキャップを好んで被っていました。↓↓

Jay-Zの画像
Jay-z

JAY-Zは自身の楽曲『Empire State of Mind』の中で「Shit I made the yankee hat more famous than a yankee can,(俺はヤンキースの選手以上にヤンキースキャップを有名にしてやったぜ)」と歌っているよ!!

ケンドリックラマー

一方で、LA出身のケンドリックラマーやDr.Dreなどはドジャーズのキャップを愛用することが多かったです。

HipHop系の人がNew ERAを被る理由

  • New Eraのキャップがおしゃれに進化した
  • 各地域のラッパーがレペゼン的な意味合いで愛用した

ニューエラのキャップのシールを剝ぐ剥がさない問題

New Eraの帽子

New Eraのキャップに付いているシールを付けたまま被っている人がいますが、これにはしっかりとした理由があります。

ポイント

  • 新品である、正規品であるという証明
  • 単純にカッコいいから

他にもスニーカーは綺麗に履き、いつも新品を履いているように見せたりします。

はっきり言って見栄です(笑)新品や本物を買えるステータスを持っていることのアピールだったのです!!

このような意味合いがあり、ニューエラのシールを剥がさない人が沢山いるのです。

ニューエラはキャップ界の王者

八村選手とニューエラのキャップ
八村選手

ベースボールシーンやHipHopシーンだけでなく、ニューエラの帽子は様々な場所で使用されています。

例えば、NBAのドラフトで指名された選手がチームカラーのキャップを着用したり、Red Bull BC Oneのオフィシャルキャップになったり、New Eraはキャップ界の王者として確固たる地位を築いています。

今後、New Eraを超えるキャップブランドは登場しないでしょう。

New EraのRed Bull BC Oneバージョンキャップ

以上が、New Eraについてのまとめ記事でした。

是非、New Eraの歴史を知り、楽しんで帽子を被ってください。

それじゃ、See you next time!!

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