ラスタカラーとは、主にアフリカ系の国旗として使われることの多い赤・緑・黄の色のことで、『アフリカの色』と呼ばれることもあります。(黒色が入ることがあります)
色にはそれぞれ意味があり、
ラスタカラーの意味
- 赤... 戦いで流された血
- 緑... アフリカの大地
- 黄... 輝く太陽(ゴールドの意もあり)
- 黒... 故郷であるアフリカ大陸やアフリカ人
諸説ありますが、上記が定説となっています。
1798年にはアフリカ大陸で唯一の独立国であったエチオピアが国旗として使用しアフリカの象徴的な色として認知されるようになりました。
その後、ガーナの国旗やジャマイカのレゲエの象徴として世界に広がります。
今回は、ラスタカラーの概要と歴史、HipHopとの関係について書き留めておきます。
ラスタカラーとは?

ラスタカラーとは、「赤」「黄」「緑」「黒」で構成された色で、ラスタファリアン・カラー(Rastafarian color)の略と言われています。
1798年にエチオピアが国旗として使用して以来アフリカを象徴する色として認知されています。
色にはそれぞれ意味があり、
ラスタカラーの色の意味
- 「赤」 ・・・ 戦いで流された血
- 「黄」 ・・・ 輝く太陽&豊かな金
- 「緑」 ・・・ アフリカの大地
- 「黒」 ・・・ 故郷アフリカやアフリカ人
このように認識されています。
エチオピアの国旗のライオンは「ユダのライオン」と言われ皇帝を象徴しています。
ラスタの意味
そもそもラスタカラーのラスタの意味は諸説ありますが、
ラスタの意味
- エチオピア語のラス「王子、頭」+タファリ「恐れられる」
- ヒンズー語で「道」
この2つが有力とされています。
なぜアフリカ圏やカリブ海圏の文化なのにヒンズー語で「道」と言うのかは諸説ありますが、コロンブスがジャマイカを発見した時に西インド諸島と命名したことが影響していると言われています。
ラスタファリ運動
ラスタカラーが世界に浸透したのは1930年にジャマイカで起こったラスタファリ運動と言われています。
ジャマイカは元々南アメリカから移住したとされるタノイ族が住んでいました。
1490年代にスペインに占領された後、イギリスに占領され1962年に独立するまでの400年以上の間、植民地として支配されてきました。
1494年にコロンブスが発見しスペインに占領されます。17世紀頃の戦争にてイギリスが占領し、1962年の独立まで支配が続きました。
そんな400年以上の暗い歴史を持つ彼らが、1930年にラスタファリ運動を起こします。
ラスタファリ運動を一言で表すと『奴隷として連れ去られた黒人のアフリカ回帰運動』です。
アフリカに起源のある全ての黒人の地位を向上し、アフリカ回帰を訴え「自由」「解放」という強いメッセージを世界に発信しました。
そのメッセージ発信に強い影響を与えたのが、ジャマイカの大衆音楽レゲエとボブマーリーでした。
ラスタとボブマーリ

誰もが知るレゲエの神様ボブマーリーですが、彼はラスタファリ運動の象徴と言われています。
ボブマーリーの思想は、Love&Peace、パン・アフリカ主義(世界中に散ったアフリカ人の自由と平等を求める思想)、ドレッドロックス、菜食主義、マリファナ合法支持、など当時の黒人の心に刺さるものばかりだったと言われています。
さらにレゲエと呼ばれるジャマイカ独自の音楽に乗せて放ったメッセージは世界中に浸透し「ラスタ」の思想を広げました。
ボブマーリーは36歳という若さで亡くなっており、実際に活動をしていた期間は7年間程。
レゲエとラスタを広め、未だに世界中で支持されている事を考えると、本当に伝説的な存在だったことが分かります。
HipHopとラスタの繋がり

HipHopやストリートダンスシーンを盛り上げた世界3大DJのうち2人がラスタやレゲエに大きく影響を受けています。
詳しくは>>DJの歴史について
クール・ハーク
Kool・Herc(クール・ハーク)はジャマイカ出身で幼少期にアメリカに移り住んだ移民です。
ブレイクビーツの生みの親であり、DJの2枚がけの妙技を普及させ、音楽だけでなくブレイクダンスの進化にも貢献しました。
そんな彼がインタビューの中で、
『HipHopのルーツはジャマイカのレゲエにある』
ヒップホップ・ジェネレーション
と語っており、故郷ジャマイカの音楽がHipHopに影響を与えたと語っていました。
HipHopはレゲエを始めとする色々な文化をミックスさせて出来上がったカルチャーなのです。
グランドマスターフラッシュ
1958年西インド諸島のバルバドスで生まれたグランドマスターフラッシュも同様に、レゲエ文化圏で育ちます。
彼はスクラッチを広めた第一人者であり、世界3大DJの1人です。
クールハークのDJ2枚がけ、グランドマスターフラッシュのスクラッチ、通常のDJプレイには物足りず工夫を凝らすところに黒人ならではのハングリーさを感じます。
こうしたカリブ海に浮かぶ島々の文化と黒人のハングリーさによりHipHopが誕生しました。
我々はその恩恵を受けてHipHopを楽しんでいることを知る必要があるように思います。
以上が、ラスタとHipHopの関わりについての記事でした。
歴史や意味を知るとよりHipHopを楽しめますね♪
それじゃ、See you next time!!