JAPAN DANCE DELIGHTは1994年から日本で開催されているストリートダンスコンテストです。
ストリートダンスのチームコンテストとしては世界的にみても歴史が深く、1990年開催されたBOTYに次ぐ第2位の歴史を持っています。
また、出場するだけで名誉なこの大会は、日本だけでなく世界中から参加者が集まり、その年のストリートダンスチームの世界一を決める戦いと言っても過言ではありません。
ダンス界のワールドカップとも称され、優勝すれば世界的な名誉が手に入り、ダンサーなら誰しも一度は出場を夢見る大会です。
同時に、JAPAN DANCE DELIGHTは日本のストリートダンスシーンを創り、日本のダンスのレベル向上に寄与したコンテストでもあります。
多くのスターを輩出し、多くのドラマが生まれ、ダンス界を盛り上げてきたのがJAPAN DANCE DELIGHTです。
先日、JAPAN DANCE DELIGHTを主催するADHIPの30周年イベントが行われ、そのシーンがYouTubeにアップされていました。
ダンサーが口を揃えて話していたのが『JDDのおかげでダンスをやってこれた』『ディライトは青春』『JAPANで人生が変わった』などなど、超一流ダンサーがJAPAN DANCE DELIGHTとADHIPを称えていました。
本当にその通りだよなって思います!
今回は日本のダンスシーンを席巻したJAPAN DANCE DELIGHT(ジャパンダンスディライト)について詳しく書き留めておきます。
JAPAN DANCE DELIGHTについて
JAPAN DANCE DELIGHTについて、大会の概要や歴代チャンピオンなどを詳しく解説します。
JAPAN DANCE DELIGHTとは?
JAPAN DANCE DELIGHTは1994年に大阪で始まったストリートダンスコンテストです。
コロナの影響で2020年は未開催となりましたが、2022年までに28回開催され、毎年ダンサーが命を賭けて参加しているイベントです。
ジャンルの縛りが無い異種格闘技で、本番で一番良いパフォーマンスをしたチームが優勝するシンプルなルールの為、毎回何が起こるか分からず、たくさんのドラマが生まれたのがJAPAN DANCE DELIGHTです。
2005年にはPop・アニメーション勢が表彰台を総なめに。2021年にはMORTAL COMBATが史上最多の5度の優勝をしたり、色々なドラマが生まれています。
観ている側は楽しいけど、出場しているダンサーは鎬を削って大変そう....
2021年は40チーム、2022年は45チームがファイナリストとして進出し、入賞はわずか4チームと本当に過酷な大会です。
さらに、海外からの参加も増えてきており、アメリカ、フランス、韓国、タイ、イギリス、オーストラリア、中国、ロシアなどのトップダンサーも参加しています。
1994年の開催当初は小さなダンスコンテストでしたが、今や世界から多くのダンサーが参加するコンテストに成長しました。
JAPAN DANCE DELIGHTの主催はANGEL DUST BREAKERSのリーダー、マシーン原田さんが会長を勤めるADHIP。
彼らの尽力がなかったらここまで大きな大会にはなっていなかった。
JAPAN DANCE DELIGHTファイナルに出場する意味
世界中のダンサーが参加するJAPAN DANCE DELIGHTですが、本戦(ファイナル)に進出できるのは僅か40チーム程。
出場できるだけで名誉な大会になっており、ファイナル出場者はダンサーからも一目置かれる存在になります。
JDDファイナルは、その年に優れているダンスチームTop40って感じになっているよ!
プロアマ問わず、一流ダンサーが本気で出場しており、世界屈指のレベルの高い大会になっています。
日本のストリートダンス発展に寄与した大会
情報の少なかった1990年代〜2000年代初頭は、ディライトの映像を見てダンスの情報を仕入れていました。
今のようにYouTubeやスマホが無い時代でしたので、日本最大級のディライトのVHSとDVDがどれほど刺激的だったか....
1997年〜2003年頃は、Pani Crewの原形である、3D CONNECTIONや、電撃チョモランマ隊の見たことのないスタイル、3D CREWのクールなPoppin'、ELECTRIC TROUBLEのヒップホップなどに衝撃を受けたダンサーが多いはずです。
間違いなく彼らの斬新なダンススタイルは日本のストリートダンスの発展に寄与しましたし、そのクリエイティブや努力の源泉はJAPAN DANCE DELIGHTで優勝する為だったと思います。
JAPAN DANCE DELIGHTの力、恐るべし....
JAPAN DANCE DELIGHT歴代チャンピオンと入賞
Vol年 | 優勝 | 2位 | 3位 | Special Prize |
---|---|---|---|---|
Vol1 1994 | りもこんず | EXIST | D.I CREW | OOCHIE COOCHIE |
Vol2 1995 | BAO BAB | BAB D.I. | EXIST | PINOCCHIO、BUTTERFLY |
Vol3 1996 | CO-IN LOCKERS | パケラッタ | OVER DOZE | EXTRA HOUSE |
Vol4 1997 | ELECTRIC TROUBLE | SOUL SISTERS | AIR GROOVE CREW | D.I.CREW、Hi-PROBLEMCHILD |
Vol5 1998 | 3D CONNECTION&NEW POWER G | K.E.Y CREW | BRONX | 九蓮法燈 |
Vol6 1999 | DEF | BRONX | GLASS HOPPER | 21.5、Cool Crew Jrとパパ |
Vol7 2000 | 錯乱武者 | Cool Crew Jrとパパ | BRONX | sisterly hood、琉球の風なの? |
Vol8 2001 | 電撃チョモランマ隊 | DAZZLE | Try-Angle | サプラング |
Vol9 2002 | 3D CREW | JAM | SYMBOL-ISM | サプラング、NEW+AGE、ARROW、Co-thkoo |
Vol10 2003 | ELECTRIC TROUBLE | GLASS HOPPER + PINOCCHIO | SASUKE | Hilty & Bosch、Funky navigation、lll ON LIMIT、Rm sister SPACE TRAVELERS、SYMBOL-ISM、JAM |
Vol11 2004 | Hilty&Bosch | 無名(ウーミン) | Majestic 5 | はむつんサーブ、HEXBEX |
Vol12 2005 | G’old | はむつんサーブ | WINNERS | Revere-Buddy |
Vol13 2006 | SYMBOL-ISM +CLOCK EYED CANVAS | Repoll:FX | Rm sister | SHUFFLE!!、Let’s Boogie、Real Promotion |
Vol14 2007 | MORTAL COMBAT | Hilty&Bosch | 3D CREW | GLASS HOPPER、AZARIA |
Vol15 2008 | GLASS HOPPER +PINOCCHIO | Repoll:FX | Dedson & Stephanie | BOTTOM BOUNCE、Rm sister、MORTAL COMBAT |
Vol16 2009 | フォーマーアクション | MORTAL COMBAT | MIDDLE FILTER +SPACE TRAVELLERS | ILL-MY-NATION/Amor & Psyche、木曜☆スペシャル!!、梅棒 |
Vol17 2010 | MORTAL COMBAT | Overflow | temporaly | MASTER PEACE ROCKERS、BLACK SHI、Fukuoka Dixee Sistars feat.Matsuya、GANG☆MANISH |
Vol18 2011 | Beat Buddy Boi | 幸道場 | MORTAL COMBAT | W-CLAPS/STROKE/DAT |
Vol19 2012 | MORTAL COMBAT | フォーマーアクション | 69凛 | LUCIFER、Will Funk For Food、BOUNSTEP |
Vol20 2013 | O.G.S | DAVID COLAS & SANTIAGO | MORTAL COMBAT | LUCIFER、明石ブレイカーズ、HotPoint、ebony |
Vol21 2014 | BUSTA JAKK BOOGIE | ebony | MORTAL COMBAT | 明石ブレイカーズ、Hot Point、DEEP Jiggy Blow |
Vol22 2015 | MORTAL COMBAT | KERAAMIKA | ENcounter Engravers | サカナウマゴン、9stepper’z |
Vol23 2016 | GLASS HOPPER | EVOLVERS CREW | ALL GOOD FUNK | 9stepper’z、W-CLAPS |
Vol24 2017 | Twiggz Fam | ricordo | Alaventa | MIX’EM UP、GDS |
Vol25 2018 | 九州男児新鮮組 | ULTIMATE CREW | 9stepper’z!! | 筋肉定食、IB6side、Jungle Mover |
Vol26 2019 | 九州男児新鮮組 | BOOGALOO IN OSAKA | Freedom Liberator | DD Flection、SIS |
2020 | コロナにより開催中止 | |||
Vol27 2021 | MORTAL COMBAT | VIBEPAK | Jungle Mover | ABANDON、FALL IN JAZZ、LOW FAT MILK .T-PAC |
Vol28 2022 | 九州男児新撰組 | Anthology | MORTAL COMBAT | 咫和巵×無名、MAD ON J MASTERS、VIBEPAK |
JAPAN DANCE DELIGHTの凄さ
JAPAN DANCE DELIGHTの何が凄いのか考えてみました。
ADHIPとダンサーの努力が詰まった大会
ADHIPの30周年のYouTubeでマシーン原田さんの感動のスピーチの中に、こんなエピソードがありました↓↓
創業時に色々大変なことがあり、奥さんと二人で貯めた100円・500円玉を入れてた貯金箱を割って支払いに回したり、マガジンをしていたときは毎晩徹夜でろくに家に帰れなかった。
おそらく殆どのダンサーはこんな苦労があったなんて知らなかったと思います。(僕も知りませんでした)
今ほどストリートダンスがメジャーでなかった時代なので、そもそもストリートダンスに対しての理解も無かったと思います。
当然スポンサーをする企業も少なかっただろうし、資金繰りとか大変だったんだなぁと、今になって感じました。
ADHIPの努力があって、JAPAN DANCE DELIGHTが成立していることを再認識しました。
彼らの努力に呼応するように、ダンサーもJAPANに命を賭けて挑むようになり、世界トップクラスのレベルと規模に成長しました。
JAPAN DANCE DELIGHTはADHIPとダンサーの努力が詰まった大会なのです。
JAPAN DANCE DELIGHTのおすすめのパフォーマンス
独断と偏見でオススメのパフォーマンスを選んでみました。
凄い昔のShowは動画が残っていなくて、公式に動画が残っているもので選んでみました。
G'oldとか個人的には好きだったのですが、動画がなく...
JAPAN DANCE DELIGHT VOL.20 O.G.S
このパフォーマンスには衝撃を受けました。
O.G.Sって超大御所で、Japanのジャッジをするような面々です。そんな彼らが、王道の楽曲・振り付けで優勝を果たした。
衣装とかも普通で...ダンスで勝負して優勝を果たしました!
JAPAN DANCE DELIGHT VOL.22 サカナウマゴン
文化祭の発表ではありません(笑)
衣装や振り付けをバチバチにキメているダンサーが多い中、異彩を放つのがサカナウマゴンです。
ただ、めっちゃスキル高いです。
だからファイナルのステージに立っています(笑)
彼らのパフォーマンスは強烈に印象に残っています。
JAPAN DANCE DELIGHT VOL.25 ULTIMATE CREW
カッコよくてスキルフルで、お見事ってパフォーマンスをするのがULTIMATE CREWです。
フォーマーアクションを筆頭に、QUIGHT、舞踊者、FISHBOY、Let’s BoogieのRYUZY、YO-BBOのATZO、など、日本を代表するポッパーが集まった究極のクルーです。
JDDのファイナルには度々出場しており、動画は2018年に2位となったパフォーマンスです。
JAPAN DANCE DELIGHT VOL.23 ALL GOOD FUNK
2016年に開催されたVol.23のALL GOOD FUNKのパフォーマンスです。
ん〜〜上手いです....
度々出場していますが、KENZO氏はいつ練習してるのって感じです...
多忙を極めるのにこのパフォーマンス、凄いっす。
以上が、JAPAN DANCE DELIGHTの記事でした。
ADHIPと出場ダンサーにこれからもエールを送り続けます。
このサイトで出た収益を寄付したいです(笑)
それじゃ、See you next time!!