ブレイクダンスにはくるくる回転するパワームーブや、トップロックと呼ばれる音楽に合わせてステップを踏む立ち踊り、しゃがんだ状態で足を捌くフットワークなど、色々な種類が存在します。参考:ブレイクダンスとは?
色々な種類がある中で、最後のキメの役割をするのがフリーズです。
フリーズとは、片手逆立ちでポーズを決めたり、音楽に合わせて体を静止させることで、観客が最も盛り上がる瞬間でもあります。
フリーズは個性が出しやすく無限の種類があり、B-boy、B-girlが一番力を入れて練習するポイントです。
今回はブレイクダンスのフリーズについてどこよりも詳しく解説します。
ブレイクダンスのフリーズ(Freeze)とは?
ブレイクダンスのフリーズについて深堀していきます。
フリーズとは?
フリーズは基本的に最後のキメのポーズです。
これはパワームーバーもスタイラーも同じで、最後はフリーズでキメてムーブを終えることが多いです。
全てのB-boyがブレイクダンスの中で取り入れており、他人と被らないようにオリジナリティ溢れるフリーズを研究しています。
そのため、冒頭でも記載しましたが『無限の種類が存在』し日々技術革新が進んでいます。
フリーズの役割
フリーズの役割は2つあると思っています。
ポイント
- 最後のキメの役割
- 音楽を表現する役割
この2つの要素を兼ね備えた動画がこちら↓↓ (クリックしたら該当の箇所から再生されます)
Red Bull BC One All Starsに在籍しているB-boy Taisukeのムーブです。
最後のキメのフリーズと音楽を表現するムーブが一体となっている素晴らしいムーブです。
一流のダンサーが踊ると、音楽の聞こえ方が変わります。
ダンサーが取った音がオーディエンスにそのまま聞こえるようになります。これが一流の証でもあります。
ブレイクダンスのフリーズ(Freeze)の種類
有名なフリーズと個性的なフリーズをいくつかご紹介します。
チェアー
ブレイクダンスの最も基本的なフリーズです。
フリーズとしての役割もありますが、パワームーブの基本としての役割も持っています。
ブレイクダンスを始めるにあたり最初の壁と言われているフリーズです。
エアベイビー
この写真はワンハンドエアベイビーですが、エアベイビーもメジャーなフリーズの1つです。
凄そうに見えて実はそこまで難易度の高くない技です。
バランスとハマるポジションさえ覚えれば簡単にできます。
倒立系フリーズ
ジョーダンとかマックスとか呼ばれたりもしますが、ここでは倒立系フリーズとしてまとめて紹介します。
チェアーやエアベイビーと比べて倒立系フリーズは、ダイナミックでインパクトのあるフリーズです。
ジョーダンは片手倒立のフリーズです。上記ロゴが倒立系フリーズに似ていたことからそう呼ばれています。
その他
冒頭で少し触れましたが、これが個性的なフリーズです。
『どんな止まり方だよ』って感じですが、フリーズで自分の色を出し他と差別化するダンサーは多いです。
オタクの領域に入ると、フリーズのシルエットを見ただけで誰か分かるようになってきます(笑)
ブレイクダンスのフリーズ(Freeze)のコツと練習法
まずフリーズを習得するにあたり、ハマるという概念を知る必要があります。
ハマるとはフリーズをしっかりキープできるという意味です。
これには理屈があるのでそこを理解するとしっかりとフリーズがハマりやすくなります。
重心を理解する
少し物理っぽい話になるのですが、まずは重心の存在を知ることが重要です。
重心とは物体の中心のことで、そこを支えることにより物体が静止するポイントで、もちろん人間にも存在しています。
その1点を支えることによって物体が安定し静止するポイントなので、ブレイクダンスのフリーズにも同じ原理が言えます。
闇雲に練習するのではなく、原理を知ることが何よりも大事です。
フリーズする形をあらかじめ写メで押さえておき、その場合の重心を考えることからスタートします。
重心が分かったら可能な限り重心の真下に支える手を持ってくるようにします。(するとハマりやすくなります)
あと、左右のバランスも非常に重要なので、重心と左右のバランスをいくつかの例を挙げて詳しく解説します。
エアチェアー
上記写真の場合、
ポイント
- 重心の真下に支える手がきている
- 左右のバランスが均等である
以上のことから、ハマる状態に最も近い形です。
このような形で反復練習することで、コツを掴んでいきハマる確率を上げていきます。
ジョーダン
この写真の場合、
ポイント
- 重心の真下に支える手がきている
- 左右のバランスが均等ではない
このことから、矢印の方向に崩れやすい形となっています。
ハマる確率を上げたいのであれば、
- 左右のバランスを整える
- 強靭な筋肉でカバーする
この2つのどちらかを意識する必要があります。
フリーズ(Freeze)のコツ:反復練習する
重心と左右のバランスは程度理解できたかと思います。
フリーズの唯一のコツは、重心と左右のバランスを理解し反復練習をするしかありません。
上達に近道はなく、泥臭い反復練習のみで成長する感じ!
自分が止まりたい形を明確にし、そのポーズの安定する方法を考えたら反復練習を行います。
反復練習さえすれば筋肉はつきますので、あえて筋トレをする必要性はありません。反復練習でついた筋肉の方が実用的であり、しなやかな使える筋肉になるからです。
フリーズ(Freeze)のすごいダンサー
フリーズの精度と強烈な個性が光っているダンサーを紹介します。
B-boy Benji
B-boy BenjiはフランスのB-boyで、1990年代後半から2000年初期頃に活躍しました。
BOTY2002ではドイツ代表として出場し、世界に強烈なインパクトを与えました。
僕の記憶では、あぐらをブレイクダンスに取り入れた第一人者じゃ無いかな〜と思っています。
この動画は強烈です(笑)是非観てください!
Killer Beezというチームはヨーロッパの一流B-boyを集めたセレクションチームです。
個人のスキルが異常に高いので、Showの殆どをソロ回しで構成してしまう暴挙に出ましたが、それで成立してしまっている凄いチームでした。
ポイント
- 2番目に登場する1990をめちゃ回ってる人が若かりし頃のB-boy Cico(RedBull BC One)
- 3番目に意味不明な登場の仕方をするのがB-boy Benji 体がどうにかなっています...
- 最後に登場する訳わからないくらい1990を回っている人がBenny
下記インスタの動画は上記YouTubeと同じです!サクッと見れます。
B-boy Isopp
Bronx、Wire Works、Perfect Combustionで活躍していた日本の第二世代のB-boyです。
全盛期の彼は全てのフリーズがハマっていて、神懸かっていたのを覚えています。
少し前の映像にはなりますが、これを見ればハマるの意味がわかるはずです。
(再生ボタンをクリックしたら該当箇所から閲覧できます↓↓)
下記はおまけでG SHOCKのCMです。圧巻のパフォーマンス!
以上が、フリーズについてのまとめでした。
フリーズの止まる原理を理解し、効率よく練習し上手くなりましょう〜〜🎵
それじゃ、See you next time!!